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オーストラリアの携帯電話サービスのシステムと契約形態について

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オーストラリアでは携帯電話サービスを提供する会社が50社以上あります。

その中で自社で通信設備を持つ携帯電話会社はTelstra(テルストラ)、Optus(オプタス)、Vodafone(ボーダフォン)の3社になります。

そして3社から通信回線を借りて携帯電話サービスを提供するMobile Virtual Network Operator(MVNO)が約50社もあります。

MVNOを日本語に直訳すると仮想移動体通信事業者になりますが、堅苦しい言葉なので「格安SIM」「格安スマホ」と言った方が分かりやすいと思います。

各社とも通話サービスとデータサービスが付いています。通話サービスはほとんどのプランがオーストラリア国内の通話とテキストが無制限になっています。そしてデータサービスの容量によって価格が変わります。

学生やワーキングホリデーでオーストラリアにある程度の期間海外生活を送られる予定の方はどの携帯電話サービスが自分に適しているのかとても重要なトピックになるでしょう。

私自身も長年オーストラリアに住んでいますが、どのサービスが使い勝手とコスパが良いのか切りが良いタイミングで検討しています。

この記事ではオーストラリアの携帯電話サービスのシステムと契約形態についてお伝えします。

オーストラリアの携帯電話サービスのシステム

携帯電話会社は自社で通信設備を持つ3社(テルストラ、オプタス、ボーダフォン)とその3社から通信回線を借りてサービスを提供するMVNO(格安SIM、格安スマホ)があります。

テルストラ、オプタス、ボーダフォンの3社は通信設備以外に街中や空港などに店舗を出していて、更に自社のウェブサイトでも携帯電話端末やSIMカードを販売しています。

一方で格安SIM会社は街中の店舗などは持たずに自社ウェブサイトで携帯電話端末やSIMカードを販売しています。

自社設備を持つ会社に比べると固定費が格段に安く済むため、より安価で柔軟なサービスプランを提供出来る傾向にあります。

最新のトレンドとしてオーストラリアではテルストラが先陣を切って主要都市の一部地域から5Gのサービスを開始しています。

5Gになると通信速度と容量が飛躍的に進歩します。そして利用するには5G対応の携帯電話端末が必要になります。

また5Gの進展によって将来的には車の自動運転やロボットの普及、身の回りにある物がインターネットに接続する世界が広がって行くようです。

オプタス、ボーダフォンもテルストラに引き続き近い将来5Gのサービスを提供すると公表しています。

自社で通信回線を持つ会社

Telstra(テルストラ)

オーストラリア国営会社が起源のオーストラリア最大の総合通信会社。携帯電話だけでなく、固定通信、インターネット、ペイテレビ(衛星放送、ケーブルテレビ)なども提供しています。

Optus(オプタス) 

Telstraに次ぐオーストラリア2位の規模の総合通信会社。シンガポールの通信会社Singtelの子会社になります。

Vodafone(ボーダフォン)

日本でもかつてイギリスのボーダフォングループが携帯電話サービスを提供していたので覚えている方も多いと思います。

オーストラリアではTelstra、Optusに次ぐ3番手の携帯電話会社になります。携帯電話サービスとブロードバンドインターネットサービスを提供しています。

MVNO(格安SIM、スマホ会社)

自社では携帯電話の回線設備を持たずにTelstra, Optus,Vodafoneから通信回線を借りてサービスを行う会社になります。

店舗を持たずにウェブサイト上で格安SIMや対応する携帯電話端末を安価に販売しています。

ウェブサイト上のChatサービスやコールセンターに電話で問い合わせする事も出来ますので安いだけではなくしっかりとした顧客対応をしています。

また大手3社の回線を借りてサービスしているので通話品質、データ通信の劣勢はありません。

約50社あるMVNOの中でも名が知られている会社はスーパーマーケット系のWoolworths Mobile, Coles Mobile, ALDI Mobile、通信会社系のiiNet, TPGそしてオンライン通販系のCatch Connect, Kogan Mobileなどがあります。

サービスの契約形態

契約の形態はポストペイド(契約による後払い)とプリペイド(先払い)の2種類になります。

ポストペイドには携帯電話端末とSIMカードの組み合わせプラン、または携帯電話は持ち込みでSIMのみ契約するSIM Only Planがあります。

プリペイドにも一部の会社は携帯電話端末とSIMカードの組み合わせプランを提供してますが、ほとんどの会社はSIMカードのみ提供しています。

しかしポストペイドの携帯電話端末とSIMカードの組み合わせプランは携帯端末を分割払いで提供していて12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月の契約になるので長期滞在以外はそもそも契約が出来ません。

それに対して携帯電話端末の持込によるSIMカードのみのサービスはポストペイドでもプリペイドでも1ヶ月から12ヶ月の比較的短期間の購入が出来ます。

Month to Month(月毎)の契約ですと他社で良いプランがあればPenalty(違約金)を支払わなくて翌月から切り替えられます。

No Lock-in Contractという記載も良く見ますが、サービス期間の縛りがない契約を指します。

プリペイドは30日前後の期間を提供している会社が多いです。もちろんリチャージをして使用期間を伸ばせますし、サービス期間が終了してリチャージしなければそれで終わりです。

ポストペイドで珍しいタイプが日本で海外用携帯電話レンタルを行う会社やオーストラリア現地にある日系の携帯レンタル会社が行うレンタル携帯電話サービスがあります。

携帯端末と使用料をまとめてチャージしてくれるので短期間の海外旅行では便利だと思われます。

電話番号移行について

保有している電話番号を携帯電話会社を変更してもそのまま使えるようにする作業を"Porting"と呼びます。

新しい携帯会社の契約をActivate(開設)する時に今の番号をPorting(移行)するリクエストを出します。新しい会社が現在の会社に連絡をして携帯番号を移行する作業を行います。

携帯番号がPortingされる前に今の携帯会社を解約してしまうと電話番号を失いますので、そもそもPorting出来なくなります。

新しい会社に電話番号が無事に移行された事を確認してから前の携帯会社を解約する順番に気をつけてください。

使い勝手とコスパが良いサービスは?

以上がオーストラリアの携帯電話会社のサービス契約形態になります。

どのくらいの期間使うのか、データ容量はどのくらい必要か、国際電話を頻繁にかけるのかなど個々の事情で自分に適した使い勝手とコスパが良いサービスを探すのが良いと思われます。

オーストラリアの大学などを目指して初めから長期留学する目的で来豪する場合は携帯電話端末とSIMカードのポストペイド契約でも良いと思います。

一般的にポストペイドの方がプリペイドよりもデータ量が多く付いてきます。

でも殆どの方は短期の海外旅行であったり、ワーキングホリデーや語学学校への短期留学から始まるオーストラリア生活ではないかと思います。

長期契約期間に縛られる事なく、なおかつコスパが良いサービスはやはり格安SIM会社が提供するSIM Only Planになると思われます。

携帯電話は持ち込みなので日本からSIMフリーの携帯端末を持参するのがベストですが、オーストラリアでもスマホを十分手軽な価格で購入出来ます。

もちろんオーストラリアで買ったスマホを日本に帰国して携帯電話端末として使う事も出来ます。

以上、オーストラリアの携帯電話サービスのシステムと契約形態についてでした。

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