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オーストラリアで自動車の登録をする(クイーンズランド版)

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オーストラリアで自動車を購入して自分名義に変更する登録作業はどの州でも必要ですが、登録時に必要な作業や書類、また毎年の更新に車検が必要である州と無い州など地域によって若干異なります。

この記事ではゴールドコーストを含むクイーンズランド州の自動車登録作業について説明したいと思います。

ディーラーから購入する場合と個人売買での購入について

ディーラーから新車または中古車を購入する場合は基本的にディーラーが全ての手続きを行ってくれます。購入者が必要なのはお金とオーストラリア運転免許証だけです。

一方、個人売買での自動車の購入については販売者と購入者のやり取りを含め登録手続きを全て自分で行うことになりますので、登録プロセスと必要書類を理解して登録作業を行いましょう。

自動車登録のプロセス

個人売買で自動車を購入した場合は、販売者から購入者への名義変更が必要になります。自動車登録プロセスは下記になります。

  1. 自動車売買取引と価格の決定
  2. 販売者からSafety Certificate(セーフティサーティフィケート)の入手
  3. Transport and motoring service centres 窓口で登録変更手続き

Safety Certificate(セーフティサーティフィケート)とは

販売者は自動車を販売する前に次の購入者が運転できる品質レベルにあるかを証明する書面(Safety Certificate)が必要になります。

この書面はRoad Worthy(ロードワージー), Inspection Certificate(インスペクションサーティフィケート), Blue Slip(ブルースリップ)などとも呼ばれます。

Approved Inspection Stations(AIS)と呼ばれるカーメカニックがタイヤ、ブレーキ、ハンドル、サスペンション、車体のさびやダメージ、窓ガラス、ライトなど車両の基本的な部品を点検して発行します。手書き書面と電子書面があります。

近年は大半のメカニックで電子書面を使用しています。手書き書面はクイーンズランドでは青色の書面なので通称ブルースリップ、ニューサウスウェールズ州はピンク色なので通称ピンクスリップとも呼ばれます。

セーフティサーティフィケートの発行費用は通常の車で$89.85、バイクは$57.75です。(2022年12月現在)

またサーティフィケートの有効期限は個人売買だと発行後2カ月または2000キロメートル未満になります。それ以上を超えた場合はサーティフィケートの有効性が失われますので、再度取得する必要があります。

また部品不良などの理由でメカニックがセーフティサーティフィケートを発行出来ない場合は販売者が自動車を販売する前に修理してその後セーフティサーティフィケートを取得する事になります。

修理費用については基本的に販売者持ちですが、修理費用を販売額に上乗せしてくる事も良くある話なので事前交渉は大事です。

蛇足ですがセーフティサーティフィケートは自動車の名義人が変わる前に行う基本チェックのため、このサーティフィケートがあるからと言って車が故障しない等の品質が保証されるものではありません。

登録変更手続きの詳細

自動車の売買取引が成立したら14日以内に自動車登録名義の変更手続きが必要になります。
Transport and motoring service centresの窓口で手続きを行うか、またはオンラインで登録変更手続きを行う事も可能です。

必要な書類はVehicle Registration Transfer Applicationとオーストラリア運転免許証です。
書類は下記のウェブサイトからダウンロード出来ます。販売者はPartBを記入し、購入者はPartAを記入します。

https://www.support.transport.qld.gov.au/qt/formsdat.nsf/Forms/QF3520

記入に際して必要な情報は販売者が持っているVehicle Registration Noticeに記載されています。例えばRegistration Number(プレートナンバー)、Make/Model/Body shape(メーカーと車種名)、Vehicle Identification Number(自動車固有番号)などです。

また販売者から入手したSafety Certificate書面と番号も必要です。電子書面の場合は既にTransport and motoring service centresにオンラインで情報が流れています。

設問の中にはCurrent odometer reading(現在の走行距離)、Registration period(登録期間)、Compulsory Third Party Insurance(自賠責保険)もあります。

登録期間については、名義を変更する時点で残りの登録期間があればそのままにしておいて構いません。登録期間の約1カ月前に更新書面が送られてきます。

また自賠責保険については、次の登録期間用に自分で保険会社を登録する事も出来ますし、クイーンズランド政府が定めた保険会社をそのまま使うことも出来ます。任意保険と合わせてどこか決まった保険会社があれば安くなるのかもしれませんので、調べておくのも一考でしょう。

そして一番重要な情報はその車のDutiable Valueです。Dutiable Valueとはその車の市場価格または売買金額のどちらか大きい金額を意味します。

例えばトヨタカローラを個人売買で購入して、一般的な市場価格が6000ドルで実際の購入金額が5000ドルだった場合は大きい数字の6000ドルをDutiable Valueとして申請します。その金額に基づいてduty(税金)が計算されます。

市場価格と言うのはあくまでも微妙なはっきりと示されていない数字になるので、購入金額が安い価格だったとしてその金額を申請しても特に問題無く許可されると思われます。

国としては少しでも税金を取りたいので、一般的な市場価格より明らかに安い価格で申請した場合は窓口で何か言われる可能性があるのかもしれません。

とはいえ、トランスポートセンターが全ての車の全ての年式の市場価格をデータベースで保管しているのか不明ですし、窓口登録作業をしている方々が完璧に調べているのかと言われれば、私自身の経験上それは無いのではないかとも思います。

窓口で書面を提出すると必要なDuty金額を言われますので、現金またはカードで支払って登録変更作業の完了です。

参考までにゴールドコースト内のTransport and motoring service centresはサウスポート、バンドール、へレンズベール、バーレーウォーターズ、カランビンウォーターズにあります。下記のクイーンズランドトランスポートウェブサイトを参照下さい。

以上、オーストラリアで自動車の登録をする(クイーンズランド版)でした。

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